日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

Today's Song“MIRROR BALLS”DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN
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村上春樹の『海辺のカフカ』を1日中読んでいた。
朝11時に部屋を出て、街の喫茶店をいくつかハシゴして。
夕べ、上刊を1/3まで。
1軒目、昼食時の周囲の喧騒に巻き込まれて、途中で出る。
2軒目で、1冊目を読了
(街外れの、お気に入りのお店。ジンジャーミルクティーをポット1つぶん)。
駅前の書店で、下刊を求め。
2軒目、3軒目。・・・・・・半分まで。
18時、帰宅。
雨はまだ止まず。
帰路、いろんなことを、いろいろ、頭の中に巡らせながら。
BGMにDCPRGの『アイアンマウンテン報告』を選択(ちょっと失敗?)。
で、先ほど、すべて読み終えました。


こんな雨の日。自分の部屋でこの物語を読んで過ごしたくなかったのです。
とりあえず、外界との接点をほどほどに残しつつ。
変な話。
私はどこか、のめり込むと、徒に混乱する気質で。
(別に天然気取ってたりするつもりもないのだけど…)
まあ、これまでの実体験に基づく、自分なりの防御ライン。
完全なる他者の存在を、意識しながらの読書。
なので
以前陥ったような私的混乱は、免れましたけれども。


…相変わらず、この人の作品は、私にたくさんの刺激をもたらしてくれます。
思えば。
以前、メールをやりとりしていただけの人と、春樹の話題になって。
「あなたは、どんなところに感動しましたか?」と問い掛けられ。
そういえば、私はこの人の作品で、
俗にいう“感動!”という体験はしてないような気がしたのだけど。
でも、“感動”という本来の意味で言うならば、
これ以上ないくらい心を動かされてはいるのだなぁ。
どうにも、揺り動かされたり。
訳の分からない焦燥や、妄想や、いろんなもの。
そんなものに取り憑かれてしまう。
今回の新作については、賛否両論、きっといろんな意見が出てるのだろうけど。
でもやっぱり、私にとっては、そういうのはどうでもいいことで。
しばらくは、この、心のざわめき感といっしょにいようかな、と思う。
個人的には、この作品で
実際に自分が口に出したこともあるようなコトバを登場人物が言っていて。
相変わらず、実際、そのコトバは自分にとってとても大切なのを実感したのでした。
でも。
もとを辿れば、私のあのコトバは、
以前読んだ春樹作品の影響だったんだなぁ、と思い。
…ちょっと、笑ってしまった(苦笑)。
浅いな、我ながら。
そんなこんなで。
じわじわと過ぎていく、遅すぎる夏休みの1日。
まだまだ、雨模様。