じんわりほっこり、そしてぽろぽろ。
秋だからなのか、何なのか。
ココロが「ちょっとほっこり」を求めていたようで、
そんな映画を2本観ました。
『ピエロの赤い鼻』と 『エイプリルの七面鳥』。
『エイプリル〜』はアメリカのインディ作品らしい、
ファニーで、だけどちゃんとじんわりと伝わってくる映画でした。
個人的に私も“娘”なので、
改めて「母親と自分」の関係性を省みてしまったり……。
流石にこの映画ほど壊れちゃいないですし、仲は良いですけども。
でもまあ、さっさと東京出ちゃって、かなり勝手気ままにやってるからなぁ……と。
あとは、主人公エイプリルの恋人君のキャラがとても素敵でした。
あんな彼氏が欲しいなー、なんて(笑)。
そしてそして、『ピエロの赤い鼻』!
個人的に、涙腺は緩い方なのですが
(感動系ドラマとかでもあっさり泣く。観てないけどきっとセカチューとか『いま、会いにいきます』とかでも泣くだろう。まあ、観ないけど)
これはもう、個人的にツボに入ってしまって、
それこそ大粒涙をボロッボロ零して観ておりました……暗闇で良かった。
以前予告編を観た時から「これは……」と思っていたのだけど、
本編は予想を軽く凌駕しましたね。
なんというか。
最も善良な人間が一番の悲劇に遭ってしまう現実こそが、
戦時下の一番憎むべき部分なのだ、ということとや。
そして、人を赦すこと、とか。
拭い去れない罪悪感を抱えて生きていかなくてはならないこと……。
いやはや。
相方にも「そこまで泣くほどか?」と言われてしまいましたが、
よくよく考えると、とてもベタに作られているし、
主人公の俳優さんたちが、そのまま○十年前とかを演じてるのは無理あるだろ!とか(笑)
結構ツッコミどころは多いとも思うのだけど。
でも、なんていうか、ものっすごい感応してしまって。
帰り際にレストルームに立ち寄ったら、ものすごく『泣いた顔』をしていて
流石にちょっと恥ずかしかったけど(笑)。
そうそう、この作品で、主人公がクラウン(ピエロ)を志すきっかけになった
ナチス兵役だったベルニー・コラン氏。
私、この春の来日公演を観てました。
フランスの“BP ZOOM”という二人組みクラウン・ユニットの方なので、
役柄だけではなくて、もともと本物のクラウンなのです。
以前からちょっとずつ、ストリート・パフォーマンスや、クラウン・パフォーマンスなどに
興味を持ち始めていたのだけど、彼らの公演で初めて本格的な海外のクラウン芸を観たのですが。
すごく楽しくて、おかしくて、幸せな時間を過ごせたのでした。
クラウン芸といっても、一般的なイメージにある“白塗り顔でジャグリングして...”ってだけではなくて、
いろいろ幅も広いし奥行きもあるし、ダイナミックなこともできるし……と、
改めて認識を改めたのでした。
(何せ、全然勉強不足なので、的外れなこと書いてたらすみませぬ)
クラウンは、基本的には言葉をしゃべらずに、
表情やしぐさやパフォーマンスで笑いを生み出していくわけで。
それを考えると、基本的に“しゃべり”が強い日本のお笑いの風潮の中では、
クラウンやマイム系は、定着しづらいのかな???とも思ったりもしますが……。
と、思いがけない方向に話が広がってしまって自分でも収集つかなくなってきた(苦笑)。
とりあえず、「ほっこりしたい」という希望を完璧に適えてくれた2本でございました。