そこにある陽光
ミシェル・ゴンドリー監督の『エターナル・サンシャイン』。
映画自体はだいぶ前に観ていたのですが、
DVDリリースももうすぐなので(っていってもあとひと月くらいありますが)
感想を書こうと思います。
ネタバレしないように気をつけますが、
これから観ようと思っていて事前情報にデリケートな方はお気をつけ下さい。
『もしも、別れた恋人が自分のことを忘れてしまったら?』
マジメで少し内向的なところがある青年、ジョエル。
彼はある日、ちょっと(かなり?)エキセントリックな恋人、クレメンタインと
ささいなことで喧嘩別れしてしまう。
後日、仲直りすべく彼女の元を訪れるが、どうも彼女の様子がおかしい。
まるで、自分のことを忘れてしまったかのような……。
そして彼は、彼女がある組織の手によって「自分に関する記憶だけ」消してしまったことを知る。
絶望し立腹したジョエルは、自分も彼女の記憶を消そうと、その組織を訪ね、
ついに記憶消去を実行するが−−。
とにかくもう、久々に個人的大ヒット!な作品に出会えました。
もう、好き。どうしようもなく。
心の奥にある、やわらか〜いところに染みてくる素敵な映画です。
そしてジョエルは、“彼女との記憶”をひとつずつ紐解いていく。
映画は、その思い出(=過去)と現在(=現実)、そして“ジョエルの意識世界”と、
さまざまな世界にめまぐるしく飛びまくっていく。
どれが現実?
どれが過去?
……そして、一体自分は、何を望んでいるのか?
途中、暴走していくジョエルの意識。
空想の中のクレメンタインとの逃避行。
一方で、現実では容赦なく作業は進んでいく。
さまざまなトラブルと入り組んだ関係を露呈させながら……。
とにかく、ジョエルにもクレメンタインにも、
そして作業をしている怪しい組織(笑)のメンバー、
それぞれに感情移入しながら、どっぷり浸かってしまいました。
めまぐるしく交錯し、展開していく画面、
結構想像力を働かせながらじゃないとついていけなくなるかも?ですが、
まあお約束でもあり意外性もあり。
色んな感覚を総動員させながら、とても楽しめた作品でした。
ジム・キャリーがとってもナイーブなジョエル、
そしてケイト・ウィンスレットがエキセントリックながら魅力的なクレメンタイン、という
ちょっとびっくりなきゃスティングながら、それがこれ以上ないくらいハマってるのです。
あー、早くもう1度観たい。
2番館探して観にいっても良いくらい。
またひとつ、大切な映画が出来ました。