日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

甘酸っぱくて痛い


昨日は朝から映画。
渋谷ではモーニングしかやってなくて……
古厩智之監督の最新作『さよならみどりちゃん』。

古厩監督の作品は、PFF受賞作の『この窓は君のもの』から大好きで。
とにかくベタで野暮で直球な演出をされるのですが(笑)、
だが、そこが良い!!!
私の「胸キュン」スポットに、ストライクにヒットするのです!
(時々、“ちょっと狙いすぎだろ〜”と苦笑いしてしまうのもご愛嬌)


今回は、原作が南Q太・作のコミックで。
どうしようもないダメ男を好きで、
そんな自分がダメなのもわかってるのだけど
どうにもならない……という、痛い恋愛を描いたもの。
正直、
これまで“さわやか青春映画”を得意としてきた古厩監督的にはどうかな?と
思ってたのだけど。
いやはや、絶妙な加減に仕上がっていたと思います。
ヒロインが原作よりもちょっと若い設定で(星野真里ちゃん)、
なんていうか、
『若さゆえ、“好き”という気持ちに流されてしまう恋愛のイタさ』というか。
「ああ、解る解る……」と、思わず唇をかみ締めてしまうような。
(ちょっと、過去の某恋愛がフラッシュバックしたりしました。あーあ)


でもって、西島秀俊氏演じるダメ男“ユタカ”が、もう!
すっばらしく超絶ダメ男で(笑)。
もともと“ダメ男に弱い”私としては、見てて本当に心が痛すぎました…。
(もともと西島さんは昔から好きな役者さんでしたが……『あすなろ白書』(!)の頃から)



こんな恋愛、こんな生活、知らなければ知らない方が全然幸せだし、
受け入れられない人は絶対受け入れられないと思うのだけど。
でも多分、世界のそこらじゅうに転がってる、
安くて痛い現実でもある……。
でも私は、どこまでも愚かしいこんなふたりも、いとおしいと思うのだ。
でも、私も二度と、あんな恋愛はゴメンだけども。