日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

 決壊崩壊


B君が先日誕生日だったので、それを祝うべく。
ちょっと良い日本酒と、うなぎを買って向かう。
「なんだか雲行きが怪しいなー」なんて
車窓から外を眺めつつ思っていたら、
見事に、駅に着いて彼のうちへの道すがら、みるみる間に大雨。
おまけに雷。
短時間で、ずぶ濡れ。
ある意味、あまりにあんまりな大雨と、
そんな中、外を歩いてる自分、というシチュエーションに思わず笑う。
なんだかなー。


ぐしょぐしょになって到着。
あとはひたすら、うなぎを肴にお酒を飲んでいた。
土曜の昼間から!
雨は小一時間であがり、ほんの少しだけ暑さも和らいで。
ベランダで時折、一服。
時折、ぱらつく雨の中、ふと見上げると見事に綺麗な虹。
おもわずふたりで眺め惚ける。


お土産の日本酒と、彼のウチにあったワインなどなどチャンポンしてたら
どうにもこうにも酔っぱらい。
夜半にはすっかり出来上がる。
「泊まっていっていいよ」と言われたので、ひたすらぐでぐでと。
そうこうするうちに、
日頃、心の中にもやもやと巣食っていたB君への苛立が口をついた。
一度、流れ出してしまった言葉は、止まらなくて。



「うん、言っていることは、よくわかるよ」
と、B君は神妙な面持ちで言ったけれど。
「でも、最初にそれは全部了解済みだったはずでしょう?」とも。


ええ、その通り!


自分でもわかってるんだ。
全然、受け止められると思っていたし、面白いとも思っていたし。
「だけど、思っていた以上に私は“フツウのひと”だったみたい」
…と、呟いたら、彼はちょっと笑った。
そして、ひと呼吸後。


「だから、一抜け、しようと思って」


…さすがに彼の笑顔はちょっと凍って。
なんだか、ひとしきり落ち込んでた。
彼は「去る者追わず」とも決めてる人だから、絶対に引き止められもしないだろうと思ってたし、
それを承知で、そこまで言ったのだ。
数分間、彼は無言で煙草を吸って。
「…でもさ、“お互いに一緒にいて楽しい”、それだけあればいいと思わない?」と。


あーあ。
やっぱり狡いなぁ。
思わず、「出た、そのフレーズ!」とか言っちゃったよ(笑。
明確な引き止めの言葉は口にしないで、そんなニュアンスでどうにかしよう、なんて。
思えば、いっつもいっつもそれだもの。
もちろん、最初はそれを承知で全部引き受けるつもりだったのだけども。
それでも、そんな半端な言葉でグラグラ来ている自分もしょーもないな。
だって好きなんだもんなぁー。
あー、しょーもない(>私)。



そんなこんなで。
とりあえず、一応「おつきあいする」前段階に関係性を巻き戻した…はず。
これからは、外でしか会わない…はず。
あとは、私の理性次第だな(笑。
流されないように気をつけなきゃ。ほんとに(笑。