日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

力ある活字


なぜ生きるんだ。―自分を生きる言葉

なぜ生きるんだ。―自分を生きる言葉


こんな本が出てました。
書店でパラ見しましたが、
坂口安吾のさまざまな著作からキー的センテンスを抜き出し、
「恋愛」や「人生」などのカテゴリに分けて編集してあるもの。
1ページにドーン、と、1センテンス掲載されている。



個人的に。
9月に今更ながら安吾の『恋愛論』を読んで、
「うわ、全部にマーカー引きたい!」と思ったくらい感銘を受けまして。
(ほんと、今更...お恥ずかしい)
角川版の文庫『堕落論』を、
ほんと、凄いワクワクしながら楽しんで読了。
(新潮『堕落論』も『白痴』も『桜の森〜』も読んでたはずなのに!
今まで私は一体、何をやっていたのか...)
だから、こういう本を通して、
安吾に接する人が増えるのは良いことかも、と思うのですが。
一方で、
細切れセンテンスだけだと、やはりどうにも意味をなさないんじゃ...とも。
一遍全て通して読んでこそ、その一文の持つ意味を深く理解できるというか。
なので、個人的にはこの本は、
すでに安吾に親しんでいる人が
「そうそう、この文、素晴らしいなぁ(うっとり)」という風に
利用する方のが良いのでは、と。
……そう感じたので。
まだ安吾に親しみきれてない私は、とりあえずパラ見だけで終えてみました。
嗚呼、もっと読まないと!
いや、読みたいのはやまやまなのだけど、そんな本が多すぎる...
若い頃にもっともっと読んでおくべきだったなぁ...後悔。