日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

それでも進むしかない


「あなたになら言える秘密のこと」(http://www.himitsunokoto.jp/)を観てきました。


どうしようもない傷を抱えて、でも生きるしかないひとびと。
その深さは根深く癒える日が来るとは思えなくとも、たとえさまざまな想いに捕われようとも。
それでも、やっぱり、「生きる」しかない。
「忘れ去られていくもの」を、自分だけは抱えて。それを捨てることも出来ずに。
否、自分だけは、それを捨ててはならないのだ。



正直な話、結構、想像の斜め上を行く話でした。
(ネタバレしないように書くので、まったくもってイメージ的なことしか書けなくて申し訳ないのですが)
もう少し、普通のオンナノコの再生の物語だと思っていたのです。
や、うん、驚きながらも、なるほどなぁと。
とてもとても、大切なテーマ。
でも。
一方で、"重さ"と"軽さ"が、妙にちぐはぐな印象も受けて。
あれだけのものを抱えているひとが、それだけの期間で?
...と。
だけれども。
結局、そういうものを救うのは、時間とか理屈とかではなくて。
なんてことないその場の"空気感”だったり、その場の"流れ"だったり、
なんとなく感じた"縁”や"相性”だったり。
そんな程度のことなのかもしれない。


大事なのは、知りたい、理解したい、支えたい...と、
"相手”を欲する、その気持ち。
そしてただただ「生きよう」と思う、強い意志。



あの石油採掘所は、何かのメタファーなんだろうか。
とにかく、あの施設を映す幾多のカットが、とても印象的で。
大海原の中、ぽつんと佇む、大きな建造物。
じわじわと、周囲を汚染しながら。
日々、ちまちまと波の強さを測定するほどに、"波”の影響を恐れながら。


...少し、考えてみようっと。