“その事実”は変わらない
アルノー・デプレシャン監督『そして僕は恋をする』を観る。
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2003/07/25
- メディア: DVD
- クリック: 24回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
いつまでもうだつのあがらない大学教師、ポール。
とりあえず、アタマの出来は良し。
そして自分でもそれを自覚してて、ちょっと傲慢で。
でも博士論文に3年も手こずってる。
10年来の恋人とそろそろ別れようかなーと思ってみたり。
親友の彼女と浮気してみたり。
オトコがいるエキセントリックな女子とも付き合ってみたり。
まあ、そんな29歳、モラトリアム入ったハンパ男の日常。
なんていうか、年頃男子たちの会話とか興味深く。
奴らの頭の中は、世界各国共通で、こんな感じなのかもね...と。
(女子たちに対する品評とか、親友との微妙な距離感とか、ライバルとの反目とか)
主人公のポールは、どうやら母親と何かしがらみがあったっぽい設定で(匂わせるだけ)、
どう見ても”ダメダメな男”なのに、
彼に集まる女子たちは、なんだかんだでポールを憎からず想っていて。
ダラダラずるずるとした関係性。
正直、退屈に感じる人は多いのじゃないかなぁ。
でも、私にとっては、結構色んなことを重ね合わせつつ(笑)
そこかしこに、チクリと刺さる欠片は落ちてる感じで。
(ポールの10年来の恋人、エステルが終盤、泣くシーンとか)
とりあえず、物語のまとめ方が
「そうくるかー」と思い、ちょっと面白かったです。
えーと、フランス映画故に、こんな茫洋とした書き方してますけども、
結局、みんなの日常なんて、こんなふうにダラダラずるずるしてるもんだよなぁ...。
あとは。
ポールを演じたマチュー・アルマリックは、やっぱりなんか好きな顔でした(笑)。