日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

 遺物巡回


あまりにあんまりなGWを過ごしております(苦笑。
さすがに自分でもどうかと思ったので、
今日は午前中から張り切って出かけてみましたよ。
と、いうことで、
『僕の大事なコレクション』を観てきました。
(ちょっとネタばれしてるかもなので注意)



ーー“過去”は果たして、“収集”するもの? されるべきもの?



家族にまつわるモノを収集するのが趣味のユダヤ系アメリカ人、ジョナサン。
彼はある日、祖母から、祖父がある女性とともに写った写真を手渡される。
そして、その写真の土地と、その女性を探すため
祖父の故郷であるウクライナへ旅立つ。
彼を案内するのは、“アメリカかぶれ”の通訳アレックスとその祖父、
そしてその愛犬サミー・デイヴィスjr.Jr.
彼らのちょっとした珍道中に似た道程。
そんな中。
思いがけず紐解かれていくウクライナの歴史(過去)と、
ジョナサンの祖父、そしてアレックスの祖父の過去。



消し去ってしまいたい過去も。
大事にしまっておきたい過去も。
誰かに託したい過去も。



すべて、まごうことなき軌跡。
この広い世界での、ちっぽけに見える人と人とのつながりさえも。
すべてが輝かしい軌跡。



原題は“EVERYTHING IS ILLUMINATED”。
素晴らしいタイトル。
まさに、心のコレクションに加えたくなる作品でした。