その1週間、共にあった存在
相方氏もやっと戻ってきまして、早速、観ようと約束していた映画を観てきました。
『父、帰る』
監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
実直で頑固な弟、イワンと、立ち回りの上手い兄、アンドレイの兄弟。
ふたりのもとに、
12年間、消息不明だった父親が、ある日突然帰ってくる。
再会もつかの間、翌日には父に連れられて、旅行に出ることになったふたり。
言葉数が少なく、二人に対して威圧的でさえある父と、
車での長距離旅行。
何やら、父は旅行と同時に何か用事を済まそうとしているらしい。
車という密室の中、横暴な父の言動にどんどんと鬱屈した気持ちを抱くようになり
ひたすら反抗的な態度を取り始める弟、イワン。
戸惑いながらも、ひょうひょうと父に取り入る兄、アンドレイ。
ふたりは、大きな湖に浮かぶ、どうやら無人島と思われる小さな島まで連れてこられ、
イワンは、ついに父への反抗を爆発させるーー。
すみません、この映画、なんと書いていいのかわからないくらい、
ほんっとうに心底、心にキましたです……。
相方と二人で、劇場出てもしばらくずっと無言でした(笑)。
個人的に、「少年の成長譚」って凄く好きなジャンルなのですが……
「こんなのって……」としみじみ。
いやはやもう、滲みた滲みた。痛いくらい滲みたです。
私自身の話になってしまうけれど、
実際の私の父も、この映画の父親みたいに
「言うべきことをあまり言わない」し「何考えてるのかわからない」し
「言葉より手が先に出る」タイプだったし……重なることも多く。
(さすがに12年間失踪してたりはしてないけど(笑))
色々色々、感じることが多かったです……。
どちらかというと、女の子より男の子の方が、感じるころが多い映画なのかな?とも思ったのだけど。
(でも、相方は「そうかな?」と言っていたけれども……うーむ)
久しぶりに観た映画としては、少し重たく、だけどとても良い映画でした。
はぁーーーー(腹から溜め息)。