日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

音と言葉と


言錆の樹

言錆の樹



どうやら鳴り物入りデビューらしい、“ジン”を聴く。
というか、前にライヴを観たことあった。
邦楽ロックシーンがそれなりに成熟した、といわれて結構経ったけど、
やっぱりそういう流れの中からこそ、生まれてきたバンドっていう感じ。
昔は「日本語をどうやってロックなメロディやサウンドに乗せるか」って
それなりに課題とされていて、皆さんその辺で試行錯誤してたわけだけど、
なんかもう、“邦楽ロック文脈”みたいなものって、ここ数年で固まった気がする。
でもって、このジン。
以前観たライヴもそうだったし、音源もそうなんだけど、
「その貫禄は何?」と、しみじみ思う。
貫禄っていうのは、ちょっと言葉が違うかな……
なんていうか、迷いがない。躊躇いがない。
真っ直ぐなんだよなー。出したい音に。
だから、色々拙い部分とか多々あれど、ちゃんとしっかりした力が音にある。
このジンもそうだし、RADWIMPSチャットモンチーそうだけど、
ほんと、みなさん20歳そこそこなのに、凄いわ。感嘆。
でもって、このくらいの年代の若いバンドがどーんとデビューできてしまうのも
今の邦楽ロック・シーンの流れ上、自然なことなんだろうなぁ*1



私は数年前まで、所謂音楽雑誌(プレイヤー向け)を作っていたのだけど。
私が手がけてたものをこの人たちはもしかしたら、読んでくれてたかもしれないなー。
なーんて、勝手に都合良く思ってみたりもしたのでした。
でも、実際ジンなんて、結成3年目だよ!
それでこの世界観か! 空恐ろしい! いやはや。

*1:ちょっと前は、“バンド・ブーム”に関する自己反省みたいなものがメーカーにはあったっぽくて、若い邦楽ロック・バンドのデビューのさせ方とか、色々考えられていたみたいなので