日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

与え合う喜び


昨年末に、見事、二次元オタクの血が完全に再発し。
以前からちらちらと評判を目にしておりながらも、
ずっと、どーしても“ある一点”において手が出なかった作品に
ついに手を出してみました。
び、BLモノ、雁須磨子かわかみじゅんこ関連以外で初めて買ったよ...


真空融接 上 (B's-LOVEY COMICS)

真空融接 上 (B's-LOVEY COMICS)


“力”を供給する者と補給する者、二人がペアになって生きる世界。
そのペアは、幼い頃に体質によって決定され一生を共にする。
ペア同士は、まれに同性の場合もあり。
そしてその“力”のやり取りは、口唇同士を接すること--所謂、キス、で行われる...。


“やおいはファンタジー”というフレーズはありますが、
まさにそんなファンタジー世界を“できるだけ自然に”感じさせるためのファンタジー設定。
そういうわけだから、少年同士がキスをするわけなのだけれど、
この物語の主題はそういう”萌え”一辺倒よりは、もう少し、広くて。
友情や親愛。
その時にしか感じ得ないかけがえのない瞬間。
多感な少年期に、大切なものを見出して、成長していくこと。


そんなこんなで、普通に(って表現も変だけど...)楽しんで読めました。
ガチな描写は一切無いし、下巻は主人公少年の両親(当然ながら異性同士)の物語でしたし。
でもまあ、当然ながら”萌え”も、そこはかとなく散りばめてありましたし。


ただ、個人的には
BLって多少は”同性同士の背徳感”みたいなものが物語に効いてくるもののような気がするので。
私は雁須磨子の『のはらのはらの』が一番好きです...
(まあ、私はBL読みでは全然ないので、説得力ゼロですが...数冊しか読んだことないもんなぁ)


のはらのはらの (ミリオンコミックス)

のはらのはらの (ミリオンコミックス)