日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。


北海道紀行 2日目
次の日は、うって変わって快晴!
日差しは夏みたいなのに、空気は軽くてサラサラ。
見上げれば鰯雲みたいな、斑の雲。
とても目覚めの良い朝。
「私は昔から晴れ女なんだよねー」と、Kちゃんは自信満々で笑った。
私の雨女体質が、彼女の幸せパワーに負けたのかも(笑)。
そしてそれは、もちろん負けて嬉しい勝負でございます。


ということで、小樽へ向かってゴー!
札幌からはだいたい1時間くらいという。
ふたりで、色々と他愛無い話をぽつぽつと。
そんな中、Kちゃん夫妻のなれそめの話になり。
ガス関係の仕事をしていたKちゃん、小樽でのガス管整備関係の仕事へ出向。
そこで、同じプロジェクトに参加するため、他の会社から合流したのが旦那様だったそうで。
その仲間内でも、ふたりはあっという間に打ち解けて、
付き合って3か月で結婚してしまいましたとさ。
ということで、ある意味ふたりが最初に親交を深めたの街が小樽。
前回来た時に、ある程度有名所は私も観ていたので、
「ひと味違う小樽」を案内してもらうことに。
水が良いことで知られる小樽では、日本酒も多く作られている。
まずは”北の誉”を作っている蔵元へ。
間が悪く、団体さんが見学していたのでその辺は遠慮して、
私は相方へのお土産として1本求め、酒まんじゅうをKちゃん家へのお土産として購入。
そのまま近くの、歴史ある洋館へ(ああ、名前を失念……しまった)。
小樽の高台に聳えるその洋館は、残念ながら屋内の公開はしていなかったのだけど、
手入れの行き届いたお庭の木々は、もうすっかり色付いて。
すっかり晩秋の趣。
遠く臨む港からは、まさにフェリーが出航していくところ。
しばし港町の風情に酔いしれる……。
(写真は高台からのもの)
そしてKちゃんは市街地から反対方向へ車を走らせ。
だんだん、人家が少なくなって、山の中へ……
と思いきや。
林の向こう側にちらちらと見えるのは、水平線!
着いたのは、“オタモイ海岸”という、日本海側の断崖絶壁海岸でした。
観光客もほとんどいなくて、目の前にはひたすら海。
さっきのフェリーが、どんどん小さくなって行くのを見送りつつ、
一方でクラクラしそうな高さから海底を覗くと、昆布がゆらゆら。
さすがに車がないとなかなか来れない場所だったので、ほんとに感激。
海は広いな、大きいなーーーーー。
さて、お昼はというと、彼女が小樽で仕事をしてた時に良く通っていたという、
新鮮なお魚を安く定食で出してくれているという、こぢんまりした割烹へ。
なんでも、地元のサラリーマンさん達が行列してまで通っているそうで、
確かにほかのお客さんはおじさんばかりでした(笑)。

そこで「今日の定食」650円を注文!
店主は黙々と包丁を動かし、出てきたのは、
おっきなほたて、生蛸、いかそうめん、マグロ、頭付きの甘エビ、しめ鯖という
お刺身盛り合わせと、焼きシャケ。
そして白いご飯&お味噌汁。
嗚呼、それ以上、何が要るというのでしょう?
全て新鮮でほんとに美味しくて、夢中になって食べてしまいました。
いやー、あんなたくさんの量であんなクオリティのネタで650円は安すぎる。
もう、とてもとても美味しかったです。
さてさて、まだお昼すぎ。
加えてKちゃんお勧めの「羊乳アイス」を食べられるお店があるというので、
小樽のメインストリートへ。
腹ごなしということで歩きながら、
有名なガラス工房やお土産処を冷やかしつつ、
そのお店へ向かったところ……
「ええっ、お店が変わっちゃってる〜」とKちゃんが悲痛な声を上げたのでした。
なんと、Kちゃんもしばらくぶりだったため、いつの間にかお店が変わってしまったようで。
むちゃくちゃショックを受けているKちゃんを慰めつつ、
なんとなく口がもうアイスモードになってしまってたので、
道すがらの店でソフトクリームを購入。
美味なり。
でもやっぱり、羊乳アイス、食べたかったなーーー。残念。
しばらくふらふらし、札幌へ戻ろうということに。
しかしKちゃんはまだサプライズを隠していたのであった。
「帰り道にある、朝里川温泉の日帰り入浴して帰ろうよ」
なんとなんと、ここにきて温泉まで体験しちゃっていいんでしょうか?
もう、むちゃくちゃ嬉しかったですー。
ということで、朝里川のホテルにて入湯〜♪
時間が微妙だったので(ちょうどチェックインタイム)、
ホテルのお客さんは少なく、平日なので日帰りの客もほとんどいなくて、
ひろびろとしたお風呂で、温泉までも満喫。
ペロッと嘗めたら、しょっぱいお湯でした。海が近いせいかな?
旅の疲れ(とかいって、ほんとに疲れてるのはずっと運転してくれてるKちゃんだ)も
癒えるというものです……。
(ホテルはケチって、小さなビジネスホテルだったので尚更)


とりあえず、この日の夕飯もKちゃんに誘っていただいたのですが、
さすがに2日連続で夜遅くまでお邪魔するのも気が引けるし、
ほんとに彼女にはずっと運転させっぱなしで早く休んでもらいたかったので、
夕方にホテルの前まで送っていただき、
今回のナビゲートに対して心の底からお礼をいい、酒まんじゅうを押しつけ、
彼女の車を見送ったのでした。
夕飯は、ホテルのコースについてたので、それを使うことにし、
ただ、まだ時間もあったので、部屋で一息ついてから、
日の暮れた札幌をうろつくことに。
市街地をひたすらてくてくと歩き、ヤフーBB(ここにもいた)の誘いを無視し、
大通公園でライトアップされたテレビ塔をデジカメでパチリ(後で見たら失敗してた……)。
そのまま時計台へ行き、記念撮影してるカップルたちを避けて、パチリ(これは成功)。
またまたガンガン歩いて、北海道庁へ向かい、そこでもまたパチリ(微妙な出来)。
いい感じにお腹も空いたので、ホテルへ戻って夕食を摂り、
なぜかテレビドラマにじんわりと感動しつつ、早めに就寝。
Kちゃんのおかげで、本当に充実した2日間。
翌日、東京に戻らなくてはならないなんて考えると、ほんとに切ない……。