日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

青い列車。


.....続き。
にし茶屋街はひがし茶屋よりもさらにこぢんまりした街で、
ふらりと歩いたらすぐに町並みは終了。
近くにお寺がたくさん密集した寺町もあるので、
そちらもフラフラしてみるものの、
結構揃いも揃ってちょっと寂れた雰囲気で、
(まあ、年末ということで人影もまばらということも影響してか)
それなりに散策はしたものの、寒さも加わってちょっと疲れが出る頃合い。
ここからもちょっと歩いて、昨日も訪れた片町を目指し、
ひと休みしようということになりました。
とりあえず目に付いたミスタードーナツに入り(笑)、
甘いものとコーヒーで、ちょっと息をつきつつ、
これからの予定を相談。
片町からまたもう少し歩けば、今度は昔ながらの武家の趣を残した
武家屋敷街があるので、今度はそちらへ向かおう、ということに。
そこで16時。
早くしないと陽も暮れてしまう!ということで、ちょっと慌てて席を立つ。
……えー。既に書いててテンション落ちてますが(苦笑)、
実際、この辺は私自身もちょっと疲れてて、よく覚えてないのです(苦笑)。
でも武家屋敷街もとても素敵で、
他の茶屋街もそうだけれど、こういう昔の表情を残した街が、
けっこうな大都会である金沢の都市的町並みの中に、
ひょっこり姿を現すのはなかなか興味深く。
それを「残そう」と努めてらっしゃる地元の方々の気遣いと、努力に敬意を抱き。
そしてなにより。
金沢のそういう観光地にある“お手洗い”が、
どこのものでも軒並み綺麗に掃除され、手入れが行き届いているのにちょっと感動。
ペーパーがきちんと補充されていたりするのはもう当たり前で、ゴミひとつ落ちていないし、
雪混じりの天気なのにもかかわらず、床が泥汚れで見苦しい……なんてことにもなっていないし、
すごくマメにチェックが入り、「気持ち良く観光を」という心使いを感じました。
でも実際、こういうお手洗いとかの印象って結構大事なのだな、と。


さーてさて。
そんなこんなで金沢の街を歩き回り、すっかり暗くなり。
でも帰りの電車は22時。まだ数時間ある……
晩ご飯はどうしよう?という話になる。……と。
相方は、どうしてもひがし茶屋でランチしそこなった“自由軒”が諦められないご様子。
再び、そちらへ向かうことに決定!
せっかくきたのだし、したいことをちゃんとやり切って帰りましょう!
……ということで。
夕食ドキとしては少しタイミングが早かったので、今回はお店にもすんなり入れまして、
相方は”ランチ”という洋食の王道どころ盛り合わせの定食を、
私は“えびドリア(カレーピラフにエビ入りホワイトソースかけ)”をオーダー。
そのお味は、“こんな美味しいもの初めて!”というよりは、
“じんわりと懐かしく、あたたかいお味”で、ほっくりと良い気分でお腹いっぱいに。
そうして、最後の最後まで美味しいものを頂いて、金沢を発つことになりました。
帰りは、寝台特急“北陸”のB寝台。
私も相方も寝台は初めてで、しばし写真を撮ったり見て回ったりしてはしゃぐ。
お向かいさんも途中で乗ってくると車掌さんに言われたので、
まあ、1日ひたすら歩き回って疲れたので、早々に上下に分かれて休むことに。
ちなみに、なんとなく私が上で、相方が下、となっていました。
上野着は、明日の朝6時過ぎ。
それでは、お休みなさ〜い…………。
しかし、やはり馴れない寝台列車、三半規管が弱い私は激酔いし、
かつ、結構車内が寒くて、結局、熟睡とはほど遠く、
うつらうつらで数時間を過ごしたのでした……
まあ、それもまた良い思い出。
そんなこんな、全てをひっくるめて、楽しい旅路でございました。
……そうして、2003年も終了。あっという間の1年でございました。