日々の泡立ち

泡立っては消えていく言葉の置き場。

足が棒状化。


3日目。
22時過ぎ発の寝台特急で帰ることにしていたので、
時間はまだまだたっぷりある。
美味しい朝食を頂きながら、テレビをそぞろ観る。
NHK教育で、『日曜美術館』をやっていたのだけど、
そこで取り上げられていた華道家中川幸夫のその凄まじい作品に目が釘付け。
しまいには、どうにも心を突き上げられて、涙してしまいました……。
旅行先で我ながら何やってんだとも思うけど、いやはや、凄い作品ばかりで。
恥ずかしながら、今まで全く知らない方だったのだけど、
こうやって知ることができて、凄く嬉しい。
日曜の朝にこんな早起きなんて、旅先でなくちゃなかなかないし、
ましてや朝からNHKを観るなんて滅多にないから
(相方は日曜朝はNHK教育なのだ)
これもまた、ひとつのきっかけなのだ。
(ちなみに、帰ってきてから検索かけてみたところ、最新の作品写真集が28000円……
 美術関連の作品集としては妥当だけど、やはりちょっと悩みます。
 おまけに、限定100部の特別版は18万円だ!(有名作品の大きなポートレイト付き))
そんな風に朝から大きく感動したりしつつ、
またも金沢を目指します。
加賀温泉駅から特急で25分ほど。11時頃に金沢着。
今日は、金沢のふたつの茶屋街をめぐることに。
まずは、ひがし茶屋街へ。
取りあえず目指す方向へ行くバスを待っていたところ、
最初にきたのは、ファンシーで可愛らしい小さな、金沢周遊バス。
とりあえずそれに乗ってみたのですが、ものすごい詰め込まれてぎゅうぎゅう。
ちょっと、その可愛らしい外見とうらはらな乗り心地でした……。
(多分、その時がたまたま混んでただけだと思いますが)
6つめの停留所で降車。ちょっと路地を入ると、
ガイド本などでみる、“金沢っぽい町並み”がそこにありました。
そぞろ歩いていると、相方はどんどんと街を外れて行き。
ガイドには、お寺などがあると書かれている小高い山の方へ。
「たくさん食べてるから、ちゃんと運動しないと!」
……と、ニコニコ顔。
確かに……と大人しく従って、他の観光客の人たちとは別方向へ。
結構な坂道を登り、高台から街を見下ろし、てくてくてくてく。
いわゆる“観光地”からちょっと外れると、その街の人たちの営みも見えてくるし、
それはそれで、やっぱり楽しい。
特に、雪国であったり、普段の自分達とは違った生活がある地域だと、なかなか興味深く。
しかしその後、何故に相方がそんなに一生懸命だったかが判明。
……彼は、ひがし茶屋にある“自由軒”という老舗の洋食屋さんで、お昼ご飯を食べたかったのだ(笑)。
そのために、頑張ってお腹を空かせていたわけだね……。
そんなこんなで、ほどよく時間もお昼時を回り、ふたりして空腹を抱えて自由軒へ。
しかし折も折、おまけにお店はガイドに載ってる人気店だけにいっぱいで。
どうにもならないくらいの空腹に達していた(らしい)相方は、
そんなになるまでこだわっていたお店でのランチをあっさり捨てて、
近くの雰囲気の良い喫茶店での昼食へと切り替えたのでした(笑)。
その辺の転換の早さは、ほんとある意味尊敬に値します……。
で、そのお店で美味しいカレーを頂いて、一息。
ひがし茶屋の近く、主計町の町並みをふらりと流し、
今度は、金沢の反対側に位置する“にし茶屋街”を目指してまたもバスに飛び乗りました。
……なんだか長くなっちゃったので、この辺で一度、〆。